書道

年末のご挨拶

2024.12.31 書道

 

今年もあとわずか。
2024年も大変お世話になりました。
皆さまどうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
🙏

【今年の漢字一文字】

道(どう)
書き初めで書いた「道」という字を
もう一度書いた。

日本伝統文化の「道」は
その技や精神、知識を
過去から現代、そして未来へとつなげている。

おかげさまで『お寺de書楽』も8月で3周年を迎え、
毎月の「書を楽しむ」時間以外にも
奈良墨工房の固形墨を作るオンラインWSや、
筆の里で熊野筆を製造している一休園さんの
「筆作り体験」など開催。

歴史や現状、モノ作りの工程、職人の世界、想いを
知ることができた。

奈良墨や熊野筆も他の伝統産業と同じように、
需要の減少や後継者不足など
さまざまな問題を抱えている。

今、日本で職人文化が滅びつつある・・・。

例えば、
日本の墨の歴史は約1400年。

固形墨を磨く職人は日本でただ1人。

墨の木型を作る職人も日本でただ1人。

松煙墨にかかせない赤松の煤を製造する職人も
日本でただ1人。

何十年、何百年と受け継がれてきた技。
職人が途絶えたとき、その技も途絶える。

「技」、「モノ」そのものが失われるだけでなく、
その背景や知識、精神までもが失われていく。
そしてに関わっている人や地域、
歩み続けてきた日本の歴史、根底にある
日本文化に影響する。

手間をかけず使用できる”モノ”が流通しまくっている現代

現代ではひと手間をかける大切さが
感じられなくなってきている。

自らの手で丁寧におこなうこと。
文明より文化。
日本文化には人がより良く生きる知恵が
備わっていて、「道」に触れ、学び、実践することで
考える力も身についていく。
自分で考えることが人生を豊かにする。

所作、姿勢、呼吸、感覚、自然との共生
強弱、余白、考え方、モノの見方、想像力

『型』が重要。
型から入り、反復し身体に染みこませる。

経験から自分の歩んできた「道」を
日々考え、学び続け、進化し続ける。
死ぬ寸前まで楽しむことができるはず。
日本文化の『道』にゴールは無い。

現代にもう一度日本文化が根付いてほしい。

爆発的な何かをするのではなく、
地域の人々が課題や危機感持つこと。
まずは身近なところから。
人々の繋がりが行動となっていくことで
文化は紡がれていくと思う。

さて
年明けは、恒例の書き初め大会。

熱い思いと行動力で「道」の活動を続ける
日月茶会 木本さんと一緒に @nichigetuchakai
『書楽de書き初め 2025』&
『輪島へのチャリティー茶の会』
を開催します。

2024年1月1日に発生した能登半島地震からもうすぐ1年…
9月には記録的な大雨が被災地をおそいました。

月日が経つと皆の意識が薄れてしまう。

忘れ去られることがないように。 

復興支援はまず関心を持つことから。

皆さまの温かいご支援ご協力をお願いいたします。

合掌