お寺

養老指南塾

2019.09.12 お寺

先月(8/30)に福岡の本門佛立宗 光薫寺さまで開催された

『養老指南塾』に参加させていただきました。

講師は現役の看護師であり僧侶(真言宗)でもある玉置妙憂(たまおき みょうゆう)さん。

 

玉置さんは全国の寺院(宗派を問わず)での養老指南塾を通じて、

自分も含め身近な人の老・病・死を迎えるために大切な心構えや基本的な考え方を伝えておられます。

参加者は光薫寺 信徒さま、一般の方、超宗派の僧侶など約50名。

 

 

今回は

・「時間軸で見る死」

・「終末期医療とスピリチュアルケア」

という2つのテーマで講義がありました。

 

「時間軸で見る死」

・死とはなにか

・あなたにとって死とはどういうものですか?

・体に起こる死の兆候

・心に起こる死の兆候

死に向かうとき体と心はどう変わるのか?

大切な人の死に直面した人の心に起こること。

在宅で亡くなったあとにすること。

死の3ヶ月前頃から死後までの兆候を中心に解説。

 

「終末期医療とスピリチュアルケア」
〜死にゆく人の心によりそう〜

現代の終末期医療について。

宗教者が心のケアを担う台湾の看取り事情。

台湾では僧侶である「臨床宗教師」が、ホスピスだけでなく患者さんの自宅でも、

医療と連携しながらスピリチュアルケアに当たっているそうです。

病床が医療と宗教の交わる場になっている。

ここが玉置さんが目指す姿であると。

スピリチュアルケアが果たす役割についての講義。

 

どちらも玉置さんご自身が経験された事例での貴重なお話で、あっという間の4時間でした。

 

現代は昔と違って死が身近でなく、経験値がありません。

死にゆくとき、人の心と体にどのような変化が起こるのか。

看取る人がどのように感じるのか。

どう行動すればいいのか。

そのようなことを知っておくことで、

「ああすればよかった」「こうしなければよかった」

という後悔を減らすことができるかも知れません。

ー玉置妙憂ー

 

僧侶としてなにができるのか、お寺の役割とは、

あらためて考えさせられる貴重な学びの時間でした。